教室を出た風早が追った気配は、やはり柊のものだった。制服を着て高校に通う千尋の通学路に、豊葦原の装束をまとった男の姿は異様を通り超して異形ですらある。だが己の正体もこの男とさして変わりはない。千尋にそれを告げねばならない時の訪れを突き付けられて、風早の嘆息には男を責める響きが混ざった。
「…知った気配だと思ったら…」
「意外…ではなかった、という顔ですね。十年ぶりだというのに」
どこにでもある一軒家のブロック塀に寄りかかった男が片眼だけで笑う。それだけで、ごくありふれた平和な光景に、危険な肌触りの緊迫感が散った。
だがここで引き下がるわけにはいかなかった。
「それが何故なのか、心当たりはあるはずです」
風早は鋭く目を眇
(すが)めると、スーツの内ポケットからするりと一枚の書面を抜き出した。
NT○ D○comoからの請求書だ。
「最近、契約した覚えのない俺名義の携帯の請求が来るんです。しかも通話は基本料金のみで実通話は無し、パケット代だけが異様に多い。そして千尋のwebメールに、見知らぬ携帯アドレスが転送先として設定されている。…こんなことができる者が、いや、こんなことをしようとする者が、他に思い当たらないんですが」
「そんなに怒ることではないでしょう? 我が主への文に目を通すのは忠実なる臣下として当然のこと」
「だったらせめてパケ○ーダイにしてください!!」
そのまえにおかしいぽいんとはいろいろあるよね。
…おあとがよろしいようで(脱兎)
阿呆な妄想ですみません! 4の初書きがこれってどうよ…orz
柊と携帯電話の組み合わせがすっごい好きです。絶対千尋のメアドはおさえてますよねこのひと。
千尋がm○xiに入ってたら、ひいらぎっていう足あとが毎日ついてるんですよきっと。
ええ規定伝承に書いてあるんですよ。各種パスワードとか取扱説明書とか!(え)